河口洋一郎は東京大学大学院の情報学環教授で、CG(コンピュータ・グラフィックス)アーティストでもある。
「河口洋一郎」河口洋一郎著(トランスアート)
ギンザ・グラフィック・ギャラリーの展覧会から生まれたグラフィックデザインのデザイナー全集。
河口洋一郎の作品を一冊に収録。
河口洋一郎の略歴
昭和27年(1952)鹿児島県種子島生まれ。サンゴ礁の海や亜熱帯の魚、ハイビスカスや美しい蝶や野鳥などに囲まれて育つ。
また小学生のときには、種子島の宇宙センターからロケットが飛ぶのを見る。
宇宙に行きたいという夢が、CGで美しい生物を描かせたいという思いになった。
1976年九州芸術工科大学画像設計学科卒、1978年東京教育大学大学院修了。
1975年より、コンピュータ・グラフィックス(CG)で作品をつくりはじめる。
まわりのみんなが手で絵を描いている頃で、CGの黎明期だ。
CGは、プログラミングすることでゼロから形が作られることに感動したという。
スポンサードリンク
グロースモデルの自己増殖の研究を1976年にはじめる。
成長のアルゴリズム(算法)を使った独自の造形世界で、
CGで生命体を生み出すというものだ。
1982年にグロースモデルを国際学会SIGGRAPHのボストン大会で発表し、一躍世界中から脚光を浴びる。
それから自己増殖、自己組織化する人工生命的仮説形成を、CG画像でつくっている。
1989年のSIGGRAPHでは、日本からハイビジョン装置を持ち込んで発表。
この『フローラ』が、ハイビジョンCGの最初の作品だ。
1995年に、第100回ベネチアビエンナーレ日本代表芸術家にも選ばれた。
メディアアートとして初めて、ハイビジョンCGを立体視させる動画像と大型立体視静止画作品とを日本館パビリオンに展示。
2000年以降の作品「ジェモーション」は、反応する情感のコミュニケーションがテーマ。
色、形、音が生き物のように反応するという。
2005年のつくばエクスプレス開通記念では、河口洋一郎展「宇宙生命の誕生と進化」が、
つくばエキスポセンターで行われた。
最先端のコンピュータ・テクノロジーを駆使し、宇宙生命体がまるで生きているかの
ように人間に反応させたものだ。
大型映像と立体的な空間展示で体験させた。
1998年東京大学大学院工学系研究科・人工物工学研究センター教授を経て、
2000年より東京大学大学院の情報学環教授。
「CG入門」河口洋一郎著(丸善)
CGに関心があり、これからCGを学ぼうとする人を対象にした入門書。
CGそのものの視覚の原理や基礎技術から、CGの歴史や魅力まで述べている。
またCG作成に必要な技術を、フルカラーで学べる。
主な受賞歴
1984 ユーログラフィックス・最優秀芸術賞、柴田賞1987 フランス・ヌーベルイマージュ展グランプリ
パリグラフ・アート部門第1位
モントリオール未来イメージ展・アート部門第1位(87年、88年連続受賞)
1991 フランスIMAGINA展・アート部門第1位
国際エレクトロニック・シネマ・フェスティバル'91・ハイビジョンアート部門第1位
ARSエレクトロニカ'91・準大賞
1992 ユーログラフィックス・アート部門第1位
1993 MMAマルチメディアグランプリ・会長賞
1997 第1回ロレアル賞・大賞 東京テクノフォーラム・ゴールドメダル