大倉正之助(おおくら しょうのすけ)は、能楽師だ。
室町時代から約650年も続く、能楽囃子大倉流十五世・大倉長十郎の長男だ。
「鼓動―いのちのビートを響かせて 」大蔵正之助著(致知出版社)
僕にとって能とオートバイは、いわば生きていく上での両輪だ。
その2つの輪のバランスがうまく取れると、心地よく疾走することができるし、
思いがけないスピードが生まれることもある。鼓を打ち、オートバイで走る日々を綴る。
大蔵正之助の略歴
昭和30年(1955)生まれ。9歳で初舞台。
小鼓(こづつみ)を習っていたが、霊能者の助言により17歳のとき、 大鼓(おおつづみ)に転向する。
しかし19歳で無農薬野菜の味に感動して家を出て農業を学んだ。
家門を捨てた息子に、父親は伊豆に土地を買ってやったという。
伊豆で5年暮らすうち、
父親に頭を下げて「もう一度、稽古をつけてください」と頼み、
父親は「そうか」と言っただけだったそうだ。
能の舞台に出るようになったが、
夜、葉山の長者ヶ崎で太鼓をうったり、バンドを結成して海外でも演奏したり。
30歳のとき、父親が急死。
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大鼓の独奏演奏
大蔵正之助は、大鼓の独奏演奏という新たな分野を確立した。至難の技とされる素手打ちにこだわり、人器一体となる鼓動は、国の内外で反響を呼んでいる。
世界各国の式典やイベントで演奏する機会も数多く、
1987年にはダライ・ラマ法王ノーベル平和賞受賞記念公演 、
二千年のミレニアムクリスマスには、バチカンのローマ法王の招聘で、
バチカン宮殿内のナザレコンサートで一万人近い観衆の前で演奏。
その他2004年1月にはスイスのダボス会議、6月には南米のリマで演奏。
またネイティブ・アメリカンや韓国のパーカッショニストたちとの出会いを通じ、
「飛天」という運動を始め、毎年1度の公演を自主企画している。
能舞台に限らず、
国内外のさまざまなジャンルのアーティストとのライブパフォーマンス活動などで活躍。
さらにこの文化を子供たちにもわかってもらうために、学校を回ってワークショップも開かれている。
能楽囃子大倉流大鼓、重要無形文化財総合認定保持者。